慶應義塾大学経済学部(小論文)|2016年解説

こんにちは。あまちゃん先生です。

慶應義塾大学経済学部(小論文)|2016年の解説と解き方”についてお伝えします。

 

①ざっくり言うとこんな問題です。

課題文の内容をもとにリベラルの自由とは何か?共和主義的理論の自由とは何か?を整理し回答する問題です。

読んですぐに回答するのではなく、①リベラルの自由・②共和主義的理論の自由とは何か?を整理してから回答しましょう。

落ち着いて解けば、時間内に良い答案ができる問題です。

合格点を獲るためには

・課題文論点整理

・論点に合わせた発想力必須となります。

 

②設問Aの解説

《こういう問題》

共和主義的自由とは何か、リベラルな自由と対比しながら300字以内で説明するもの。

まずは模範解答です。

《模範解答》
リベラルの自由はみずからの自由をみずから選ぶ能力にあり、政治が国民の人格を形成したり美徳を涵養するのは間違いというものである。政府は中立的な枠組みを定め、その内部で人びとが自分自身の価値観や目的を選べるようにすべきとされる。一方で共和主義的政治理論の自由は自己統治の分かち合いに支えられている。自己統治とは共通善について議論し、政治共同体の運命を左右することである。自己統治を分かち合うには国民が一定の市民道徳を持たなければならず、共和主義的な自由の概念は国民が信泰する価値観や目的に中立ではありえず、形成的政治つまり自己統治に必要な特性を国民の中に培う政治を要求する。

《問題の解き方》

まずは共和主義的自由とは何か?そしてリベラルな自由とは何かを課題文よりそれぞれの内容を抜き出して整理しましょう。

整理をするとそれぞれがこのようになります。

あとはこの整理したものを答案にしていくだけです。

 

あまちゃん先生。

こんなことをする時間がないと言われそうですが、次の設問Bを見ると設問Aの内容をもとに考察することが要求されています。

焦って答案を作成するより、丁寧にロジックを整理した答案のほうが読み手にとって読みやすい良い答案になります。

これは数学でいうところのグラフを書くのと同じです。面倒くさがらずに書いてみましょう!

 

③設問Bの解説

《こういう問題》

たとえば地球温暖化防止対策のように、次世代のために現在のわれわれがコストを払うことは、われわれの自由と矛盾しないだろうか?

課題文の考え方を参考にして、自己統治・道徳などに触れながら自身の考えを300字以内で論じるもの。

まずは模範解答です。

《模範解答》
リベラルな立場からすれば次世代のために現在のわれわれがコストを払うことは、われわれの自由と矛盾する。それは自分自身の価値観や目的を選ばせず、個人の道徳に介入することになるからである。しかしリベラルな自由感は自己統治を支えるための市民的資源が欠けているためそれが約束する自由をもたらしてくれない。市民的資源を満たし自己統治を支える自由は共和主義的政治理論にある。次世代のために現在のわれわれがコストを払うことは現在の共和主義的政治理論の認めるわれわれと次世代との共通善であるため、次世代のために現在のわれわれがコストを払うことは自由と矛盾しない。

《問題の解き方》

課題文の内容からいくと、

・リベラルな立場からすれば次世代のためにわれわれがコストを払うことは、われわれの自由と矛盾する。

←個人の道徳に介入することになるから。

・リベラルな自由感はその欠点(自己統治を支えるための市民的資源が不足)により、その約束する自由をもたらしてくれない。

→市民的資源を満たし自己統治を支える自由は共和主義的政治理論にある。

・次世代のためにわれわれがコストを払うことは、共和主義的政治理論の共通善となる。

・よって次世代のために現在のわれわれがコストを払うことは自由と矛盾しない。

とリベラルとしては矛盾するが、リベラルはその約束する自由をもたらしてくれない。

自由をもたらすのは共和主義的政治理論である。共和主義的政治理論としては共通善となり矛盾しない。

 

という流れで回答を作ることが出来ます。

これも設問Aでリベラルな自由と共和主義的政治理論の自由を整理したからこそ、サラッと仕上げることが出来ています。

 

まとめ

 

あまちゃん先生。

課題文の内容はどうだろうか?聞かれているキーワードに対して内容を整理してから回答する。

経済学部の小論文受験には欠かせない解き方姿勢です。まずは時間内でなくて大丈夫ですので、課題文のロジックを整理してから解きましょう!