慶應義塾大学総合政策学部(小論文)|2018解説

こんにちは。
あまちゃん先生です。

”慶應義塾大学総合政策学部(小論文)|2018年の解説と解き方”についてお伝えします。

①ざっくり言うとこんな問題です。

世の中には様々な「選択」があり、その「選択」をどう評価するか?

その評価方法によって選択結果は変わります。

問題では「党首選」での結果に対して、

①単純多数決

②決戦投票付き多数決

③逐次消去法

④ペアごとの多数決

⑤順位評点法   では

・それぞれどう候補者の順位が変わるか?

・上5つのルールでどのようにグループ化出来るか?

・党首選として望ましい相対順位は?

・社会的選択の分析枠組みに基づいた分析が可能な現実の事例の中で、興味深いものは何か?

以上全部で4つの問いに答える問題です。

合格点を獲るためには

資料内容分析・取捨選択力

問題全てを捉えて回答作成力必須となります。

あまちゃん先生。

まずは設問1の模範解答とともに解き方のコツをお伝えします。

②設問1の解説

《ざっくり言うとこういう問題》

政党の党首選び(問題の表)の結果が、

①単純多数決 ②決戦投票付き多数決 ③逐次消去法 ④ペアごとの多数決 ⑤順位評点法 のそれぞれを用いるとどう順位が変わるだろうか?

まずは模範解答です。

《模範解答》

《問題の解き方》

解き方のコツ!

①それぞれの評価の仕方を設問の内容から把握する。

②資料の中にそれぞれの評価について述べられているものはないかを確認する。

この2点を守るだけでクリアです。

では具体的にどう解いていくかというとそれぞれをお答えしますと、

【決選投票付き多数決】

まず決選投票付き多数決の仕方については

・(2)決選投票付き多数決

・問1

より、どういうものかが把握され、

2位以下の順位の決め方としては

【資料1】より

・すでにランクの決定した候補者を除外した上で決戦投票付き多数決方式を採用する。

・また4段落目(これに決戦投票付き多数決を適用したとすると~)

この内容よりどうすればよいかが整理され、この条件に合わせて整理すると、

1位となったDを除外すると順位が以下のように変わります。

Eは17人のままで過半数を超えていないため、

11人となったAとEの決戦投票が行われ、

2人、4人、8人、9人、11人、計34人の票をAが獲得し、

Aが2位となります。

続けて条件に従い、2位となったAを除外すると

Eは17人のままで過半数を超えていないため、

11人となったBとEの決戦投票が行われ、

2人、4人、8人、9人、11人、計34人の票をBが獲得し、

Bが3位となります。

同じように3位となったBを除外すると、

(図を省略します。)

Eは17人のままで過半数を超えていないため、

11人となったCとEの決戦投票が行われ、

2人、4人、8人、9人、11人、計34人の票をCが獲得し、

Bが4位となります。

以上より、決選投票付き多数決では

1位D、2位A、3位B、4位C、5位E と決まります。

【逐次消去法】

逐次消去法については

・(3)逐次消去法

・問1

記載の条件より、どういうものかが把握され、

全員が1位の候補者に投票し、

Aが2人、4人の計6人

Bが8人

Cが9人

Dが11人

Eが17人より、6人のAが得られた票数の1番少ない候補者となり除かれます。

Aを除いた後はこうなります。

これより、

Bが8人

Cが2人、9人の計11人

Dが4人、11人の計15人

Eが17人となり、8人のBが残された4人の中で1番少ない候補者となり除かれます。(Bが4位)

Bを除いたあとはこうなります。

これより

Cが2人、8人、9人の計19人

Dが4人、11人の計15人

Eが17人となり、15人のDが残された3人の中で1番少ない候補者となり除かれます。(Cが3位)

同様にDが除かれた後、CとEを比べると

Cが2人、4人、8人、9人、11人の計34人

Eが17人となり

17人のE方が少ないため、Eが2位となります。

以上より、逐次消去法では

1位C、2位E、3位D、4位B、5位A と決まります。

【ペアごとの多数決】

ペアごとの多数決については

・(4)ペアごとの多数決

・問1

記載の条件より、どういうものかが把握され、

それぞれのペアごとでどうかを見てみると、

[A-B]

2人、4人、8人、9人、11人、17人のそれぞれで票数の多い方に色を塗ると

A:2人、4人、9人、11人の計26人

B:8人、17人の計25人より、A>Bとなる。

[A-C]

こちらもどうようにそれぞれの票数の多い方に色を塗ると

A:2人、4人、11人、17人の計34人

C:8人、9人の計17人よりA>Cとなる。

以下も同様に見ていくと、

[A-D]

A:2人、4人、8人、17人の計31人

D:9人、11人の計20人よりA>Dとなる。

[A-B]

A:2人、4人、8人、9人、11人の計34人

E:17人より、A>Eとなる。

[BーC]

B:4人、8人、11人、17人の計40人

C:2人、9人の計11人よりB>Cとなる。

[B-D]

B:2人、8人、17人の計27人

D:4人、9人、11人の計24人よりB>Dとなる。

[B-E]

B:2人、4人、8人、9人、11人

E:17人より、B>Eとなる。

[C-D]

C:2人、8人、9人、17人の計36人

D:4人、11人の計15人よりC>Dとなる。

[C-E]

C:2人、4人、8人、9人、11人の計34人

E:17人より、C>Eとなる。

[D-E]

D:2人、4人、8人、9人、11人の計34人

E:17人よりD>Eとなる。

結果をまとめると

A>B、A>C、A>D、A>E

B>C、B>D、B>E

C>D、C>E

D>Eより、

ペアごとの多数決では

1位A、2位B、3位C、4位D、5位E と決まります。

【順位評点法】

順位評点法については

・(5)順位評点法

・問1

・資料6

記載の条件より、どういうものかが把握され、

それぞれの順位の点数と人数とを掛け合わせた数を記載すると

このようになります。

あとは2人、4人、8人、9人、11人、17人のA、B、C、D、Eの点数をそれぞれ整理すると、

(この整理の仕方での順序立てはミスをなくす最大のコツです。)

このような結果になり、

順位評点法では

1位B、2位A、3位C、4位D、5位E と決まります。

あまちゃん先生。

回答するにあたり、条件として何があるだろうか?

問題そして資料から見つけ出して回答する。

総合政策学部の回答にあたり大事な解き方です。

しかし、この解き方を見つけ出すにあたり、資料をじっくり読み過ぎると時間を多くかけてしまいますので、ざっと目を通して必要なところがないかをまず探し出し、必要なところだけをじっり見て、回答に結び付けましょう!

③設問2の解説

《ざっくり言うとこういう問題》

問1で得られた結果をもとに5つのルールをどのようにグループ化できるだろうか?

必要に応じて補足説明を加えて、簡潔に図示する問題。

解き方のコツ!

問1で答えた5つのルールをどうグループ化するか?

問1の結果からとりあえずどうグループ化できるか考えて解こうではなく、次の問3のことを考えてからグループ化をしましょう!

順番通りの回答では総合政策[環境情報学部]の小論文を解くにあたり時間を無駄使いすることになりますので、総合政策学部[環境情報学部]の小論文を回答する時には、問題全部をひと通り目を通してから回答しましょう。

まずは模範解答です。

《模範解答》

《問題の解き方》

5つのルールのグループ化にあたり、問3では党首選のルールとしての望ましさの観点から相対的な順位をつけることが問われていますので、

党首選のツールとして望ましさの順位づけの回答に使えるようにグループ分けの指標として

党首選としてどうあるべきだろうか?ここを考えると、

・資料2にあるような表割れはなくしたい。

・投票者個人の選考を細かく反映できるようにしたい。

(選挙制度の問題としてある)

・死票をなくしたい。

など党首選の選考の仕方において望まれる方法が考えられると思います。

そして

この党首選として望ましい要素をグループ分けの指標にすると、

(僕の解答では)

・資料2の表割れを抑制する度合い

・個人の選考度合いの反映度

ここを2軸にして回答しました。

そして何故このように図示されたかと言いますと、

これは次の問3の解説でお伝えします。

あまちゃん先生。

今回は問2と問3が連動していましたが、(問4も関連付けて回答できます。)1度の考え時間で同時に回答準備が出来る問題がないかを探すのは試験時間を有効に活用する大事な術です。

④設問3の解説

《ざっくり言うとこういう問題》

問1、問2の解答を踏まえ、この5つのルールに対して党首選のルールとしての望ましさの観点から相対的な順位をその根拠と共に600字以内で答えるもの。

解き方のコツ!

問2のグループ化で答えた指標をもとに回答。

まずは模範解答です。

模範解答

党首選における選出手段として好ましい順位に対して私は以下の順位を良いと考える。1位:順位得点法、2位:ペアごとの多数決、3位:逐次消去法、4位:決選投票付き多数決、5位:単純多数決。
私が上記の順位をつけた理由は2つある。それは設問2で分類分けした個人の選考反映度と票割れ抑制度にある。第1の理由の個人の選考反映度は、選挙候補者に対しての個人の選考反映度がどれほど評価されているかである。順位得点法とペアごとの多数決は、選考者の選考を細かく取り入れるため選考者個人の選考度合いを高く評価できる。党首選の場合、所属する党員の選考を細かく反映される仕組みが必要である。第2の理由の票割れ抑制力は、票割れの被害を最小化することである。資料2より、票割れが生じた場合、類似的要素を持つ候補者の選考漏れが生じてしまう。急を要する課題があった場合、その課題解決を掲げる候補者が表割れで落選するようなことがあってはマイナスな結果と言える。また第1の理由の個人の選考反映度と第2の理由の票割れ抑制度とでは個人の選考度合いが高いほうが党首選としては望ましいと考えられる。
従って個人の選考反映度合と票割れ抑制力の2点から考え、私は党首選における選出手段の順位として1位:順位得点法、2位:ペアごとの多数決、3位:逐次消去法、4位:決選投票付き多数決、5位:単純多数決が良いと考える。

《問題の解き方》

問2のグループ化の際に評価の軸にした

⑴個人の選考反映度

⑵表割れ抑制度

こちらを党首選の選出手段の好ましい順位の選考理由として書くと良い答案が出来ます。

そして⑴個人の選考反映度と⑵表割れ抑制度とでどちらが高く評価できるかここも記載すればOKです。

あまちゃん先生。

問2を考えるときに問3のことも同時に考えておくと、このようにスムーズに回答することが出来ます。SFCの小論文で効率良く解いて時間を節約をすることは重要ですよ~。

⑤設問4の解説

《ざっくり言うとこういう問題》

社会的選択の分析枠組みに基づいた分析が可能な現実の事例の中で、あなたが興味深いと思うものを簡単な説明と共に300字以内で紹介するもの。

解き方のコツ!

これまでに整理した要素から分析が可能なものを考える。

まずは模範解答です。

模範解答

社会的選択の分析枠組みに基づいた興味深い考察対象として、現在の選挙制度にある。
現在の選挙において、国民が国家の最高権力者を直接選ぶことは出来ないし、また衆参議員選挙においても大きくは単純多数決方式であり国民の選考度が反映されているとは言い難い。単純多数決方式の場合、影響力のあるものが当選しやすく、最悪の結果として、名前だけで中身のないものを当選させてしまう。改善として選挙に順位評点法を設け、国民の選考の比重を反映し、票割れの抑制を高めるが望ましい。私は順位評点法を設けた後で、単純多数決と順位評点法で候補者の人気度合いがどう変わるのかを比較することは民主主義の発展に意味のあることと考える。

《問題の解き方》

社会的選択の分析枠組みに基づいた興味深い考察対象として何があるだろうか?

僕の答えでは、現在の選挙制度を書きましたが、

学校での生徒会長などの生徒会役員決め

市町村などの地方自治体の長の選び方

など考えられることをまずは並べてみて、そこから考察しやすいものを選びましょう。

問1、問2でじっくり考えた分、問4はそこで考えたことをもっていけば解きやすくなっていると思います。

まとめ

あまちゃん先生。

繰り返しお伝えして「くどい!」とお叱りを受けそうですが、総合政策学部は環境情報学部と共に設問全てを見たうえでどう問題を解いていくのか?ここの見通しを立てたうえでの回答が重要になります。またその見通しに対して資料のいるモノ・いらないモノをざっと目を通して確認し、回答に必要ないと判断できたものは見るのは止めて、必要なことに絞り、それぞれの設問に対しての考察に時間を使い、良い答案を完成させましょう!回答の仕方に慣れるためにも数多く問題をこなしましょう!