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こんにちは。 あまちゃん先生です。
”慶應義塾大学経済学部(小論文)|2017年の解説と解き方”についてお伝えします。
①ざっくり言うとこんな問題です。
伝統や権威を盲信するのではなく、自分自身で考え議論するソクラテス的論者とはどういうものか?そのソクラテス的論者がどう活躍するか?そしてどうすれば活躍できるようになるか?
これらを本文の内容を読み解きながら問いに答える問題です。
「立国は私なり、公に非(あら)ざるなり」
国家を作ったのは国民である。その国民が国家を支えるのは当然だ。
「一身の独立なくして一国の独立なし」
国民一人ひとりが自立していなければ、国家の安定など望むべくもない。
「独立自尊」
他に頼ることなく、自らの尊厳を自らの力で守ること
「全社会の先導者たれ!」
慶應義塾の創設者福澤諭吉の求める慶應人間像がまさにソクラテス的論者であり、そのことが分かっているのかを問題を通して間接的に聞いているモノです。
福澤諭吉について事前に知っておくと慶應で出題される問題の背景をつかみやすくなります。
それではそれぞれの問題の解説と解き方についてお伝えします。
・課題文の論点整理力
・論点に合わせた発想力が必須となります。
(経済学的思考もあれば◎)
②問1の解説
《こういう問題》
本文の内容からソクラテス的論者がどういうものか?本文の中から、そこを明確にし、それを整理して答える問題です。
それではまず解答をお伝えしますと、
《問題の解き方》
本文の内容からソクラテス的論者とはどう語っているのか?その論点を焦らず正確に整理すれば正解に辿り着けます。解答用紙にいきなり正解を書こうとすると論点の乱れた文章になる確率が高くなりますので、まずは論点を整理してから答えましょう。
論点を整理する方法としてロジック整理ツール「魚の骨」は便利です。
「魚の骨」を使いながら本文を整理すると
こんな感じで綺麗に整理することが出来ます。
(魚の骨の詳しい使い方はこちらです。)

③問2の解説
《こういう問題》
⑴ソクラテス的なやり方で議論する人材は、組織(企業、行政機関など)において、どのような活躍ができるのか?
⑵またそのためには組織はどのような条件を備えることが必要か?
この2点を課題文にとらわれずに自身の考えを論じる問題。
(この指示を無視してどちらかだけの回答また本文の言葉通りの答えはNGです)
それでは解答をお伝えしますと
ソクラテス的論者が活躍するため必要な条件は以下の策が有効と考える。それはソクラテス的論者が思いきって挑戦した結果、会社の業績に貢献できた場合はボーナス支給をするということである。また会社の業績に現業績の1割以上の売上を上げた場合、基本給のUPまたは2週間ほどの有給休暇を認め、仮に挑戦し失敗したとしても年に2,3回または失敗最高限度額までは昇給査定に影響しないと定める。この条件を整えれば、ソクラテス的論者は自身のインセンティブが刺激され行動をしやすくなり大いに活躍できる。
《問題の解き方》
⑴ソクラテス的なやり方で議論する人材はどういう活躍をするだろうか?
違うと思えば相手が誰であろうと関係なく素直に違うと言う人間であり、周りの流れに対して反論せずに同調する中では煙たがれる人材だと思います。
この答えにあたっては本文の内容を参考にしながら考えると(問1をヒントに)
①伝統や権威を盲信するのではなく、自分自身で考え議論する人
②周囲の集団がどうかは関係なく、違うと思えばたえず異議を唱える人
③誰もが議論の前では平等であり、自分に対しても批判的態度で検証する人
以上2点がソクラテス的論者の特徴であり、こういう人が集団でどういう活躍するかを答えるものです。
上司(または先生)の命令・指示に対して、おかしいと思えば平然と異議を唱える人は学校と同じく会社内でも煙たがれる可能性はあります。しかしそんな人がいなければ会社や学校が新しく生まれ変わることはありません。賛成ばかりの声の集団では進化はありません。会社についてイメージが出来にくい場合は部活動ではどうだろうか?また友人間での遊びでもどうだろうか?と組織の枠を拡げてみると考えやすくなると思います。
⑵ソクラテス的なやり方で議論する人材が活躍するためには組織はどのような条件を備える必要があるか?
・議論を先導するリーダー(上司や先生)が少数意見も取り上げるようにする。
・勇気を持って発言をしたソクラテス的論者を讃える。
・ソクラテス的論者が組織には必要だと教育する。
など色んなご意見があると思います。
これはこれで良いのですが、経済学部の小論文としては中身の薄い答案となります。
経済学部の答案としては、経済学的思考の入った答案が良いです。
経済学的思考としては、ソクラテス的論者が自然と行動しやすいように、行動するコストよりも行動したことで得られるベネフィットを高めに設定するということです。
自然と行動ができるようにソクラテス的論者の行動インセンティブを刺激するものをアイデアとして入れましょう。
今回では、
・行動した結果業績UPに貢献した場合はボーナス支給されること。
・会社の業績の10%以上の売り上げを計上した場合、昇級また2週間ほどの有給休暇を与える。
・失敗したとしても2、3回は昇級査定に影響しない。
・失敗最高限度額を超えなければ昇級査定に影響しない。
が経済学的思考の取り入れたものです。
ご紹介した経済学的思考については、こちらをご覧になると詳しくお分かりになれます。

まとめ
あまちゃん先生。